うさぎは、寂しいと死んでしまうという。
わたしは、自分が死んでいるのに気づいていないうさぎかもしれない。
ある時から、足を踏まれても耳を引っ張られてもちっとも痛くないことに気づく。
そうすると身体もどんどん大きくなって、ネコが来たってトラが来たって後ろ足で跳ね飛ばす。
どこまでもどこまでも走る。虹の上まで走って行ける。
強く強くなったものは、その強さで、弱いやつらをペチャンコにするのが仕事なのだ。
でも、何か、大切なことを忘れている気がする。
思い出すと、取り返しのつかないことになるから、思い出せない仕掛けになっている。
だから、覚えているのは、誰か別の人。
ワタシヲ、ワスレナイデ、オネガイ・・・。