恥じらいではなく、むしろ恥となってしまうこと。
 物質になるとは、許されない赤裸々なものが世界に残り、恥そのものとなった思考が世界の背後へと消失することだ。
 言うまでもなく、それを人々がスティグマとするか否かなどは問題ではない。
 そして重要なことに、これは劣等感といった「心理的」現象にも還元されない。スティグマとは、恥の想像的誤読にすぎない。
 恥となることは、自らを牢獄に閉じ込めることだ。
 それは永遠に牢獄の外に締め出されてしまうことでもある。
 なぜなら、牢獄の中には醜い肉塊だけが残り、恥そのものとなった思考は世界に留まることも許されないからだ。