借財を残す義務


 神がいなかえればすべてが許されるのではなく、許されるものは何もなくなる。
 だから神はいてくれないと困るけれど、そこでの試練とは、許されるものが限られていることではなく、何が許されて何が許されないのかわからないことだ。
 何かが許され、何かが許されないが、とにかく今日も一歩踏み出さないわけにはいかない。
 罪と借財こそ後世へと引き継がれるべく生産されるものだ。