不参加者こそが最強のワイルドカードであって、この空白がどこに打ち込まれるかに経済は支配されている。
そういうわけで、このカードを持つものが<過剰>に、持たざるもの、つまり自らがある種のカードとして市場に投入され得るものは<不足>に、その症候的特色を示すというのは、わかりやすい理解ではある。
しかしこれらの症候が成立するのは、あくまでカードがカードとして(受け入れられはしないものの)導入されているからだ。
カードの次元が省略されたまま、過剰と不足だけがある、という事態がある。この過剰と不足は、それゆえ、模倣によって学習されたものである。
だから、理由が問題になる。
この過剰さ、沸き立つような名づけの力、その由来を語れる理由が問われる。
過剰は翻って理由の不足となり、不足は理由の過剰を装う。
その解決法の一ヴァリアントとして、理由の不足に合わせてカードを調整する、という方法がある。