カテゴリー: カカリツケ

  • 語り継がれる罪

     必要だからこそ呼び出されたのかと思えば、足りないのは別のものだった。  まったくの役不足だったというわけだ。…

  • 巡礼

     その完遂により、何かが完了できなかったことになる旅。  明滅するものの走査。

  • 物語

    その過剰と不足により、失敗した「完全体」の二類型を作り出すもの。 手洗いに掲げられた看板。

  • 母性本能

    何かが禁止しなければ、決して投資に回ることのない巨財を貯め込むもの。 埋められたまま忘れられた拾い物というより…

  • 幽霊を信じない幽霊

     幽霊を信じない幽霊は存在するだろうか。  「存在するだろうね、少なくとも幽霊を信じる人々の心の中には」。  …

  • 不参加者の不足により、川に飛び込む

     母に不足を見つけられないと、わたしは役割という形での許可が難しくなる。  このとてもよく知られた事情のお陰で…

  • 帰化への帰化

     本当のことを言えば、彼女たちとわたしが「同胞」なのは、何かを共有しているから(故郷…)ではない。…

  • 熊を巡る想定とルール

     それゆえ、重要なのは、従者が熊の元へ導いていると見せかけて熊を避けている、ということではない。  従者は熊を…

  • 唯一の現実

     王子と従者と熊における唯一の現実は熊だ。  しかし、熊は現れない。  少なくとも王子や従者の考える「現実」の…

  • 王子と従者と熊

     熊と出会い栄誉を勝ち取りたい王子と、危険を避けさせたい従者。  二人は森に入り、熊を探す。  王子は熊を求め…